「レオパに暖突はいらない」は本当?獣医解説でわかる冬の必須知識

温かみのある室内で飼育されているヒョウモントカゲモドキと自然なテラリウムの様子。ヒーターやシェルターなどが整っており、安全な飼育環境が整備されている。

こんにちは。ハチュラボ運営者の「ゆう」です。

レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の飼育準備をしていると、「暖突(だんとつ)」っていう保温器具をよく見かけますよね。

爬虫類飼育の定番アイテムの一つです。

でも、ネットやSNSを見ていると「レオパに暖突はいらない」という意見もあって、一体どっちが本当なんだろう?

と悩んでしまうかなと思います。

実際のところ、暖突なしで冬を越せるのか、パネルヒーターのみでの飼育は現実的に可能なのか、もし使わないなら暖突の代わりになるものはあるのか…。

疑問は尽きないですよね。

特に部屋全体をエアコン管理にするかどうかは大きな悩みどころですし、それぞれのメリットやデメリットも気になります。

最近だと、GEX社のヒーティングトップと比較している人も増えてきました。

この記事では、そうした「レオパに暖突はいらない」説に関する様々な疑問を、獣医師さんの解説(※私が直接取材したわけではなく、信頼できる情報源や文献を調査しまとめたものです)も踏まえつつ、ハチュラボなりに分かりやすく整理していきますね。

記事のポイント
  • 「暖突はいらない」と言われる具体的な理由とシナリオ
  • 暖突が本当に不要になる飼育環境の厳密な条件
  • 暖突を使わない場合のメリットと、見落としがちな危険性
  • エアコンや他のヒーターとの最適な組み合わせパターン

レオパに暖突はいらないと言える理由

ヒョウモントカゲモドキのテラリウム内の温度を確認している日本人飼育者。暖突の必要性を検討しているシーン。

ハチュラボイメージ

「暖突はいらない」という話が出てくる背景には、暖突そのものの特性や、他のアイテムでその役割をじゅうぶんにカバーできるケースがあるからなんですね。

暖突がダメな製品というわけではなく、飼育環境によってはオーバースペック、あるいは力不足になることがあるんです。

まずは、暖突がどういうもので、どんな時に「いらない」と判断できるのかを見ていきましょう。

暖突のメリットとデメリットとは

暖突は、株式会社みどり商会が販売している、ケージの上部(天面)に取り付けるパネル型の保温器具です。

私も長年愛用していて、非常に信頼している製品の一つです。

暖突の優れたメリット

暖突の最大のメリットは、光を出さずに遠赤外線で保温する点にあります。

レオパは薄明薄暮性(夜行性に近い)なので、夜間に赤い光や青い光が出る保温球(バスキングライトなど)を使うと、生体リズム(サーカディアンリズム)を崩してしまう可能性があります。

その点、暖突なら光を一切出さないので、24時間つけっぱなしでも安心です。

もう一つの大きなメリットは、その安全性です。

表面は特殊な不織布で加工されていて、万が一レオパが(例えばレイアウトを登って)触れてしまっても、火傷のリスクが極めて低い温度に設計されています。

これは飼い主として本当に安心できるポイントです。

また、ガラス製の保温球と違い、霧吹きなどの水がかかっても割れたり破損したりする心配がないのも、日々のメンテナンスを考えると大きな利点ですね。

暖突の限界(デメリット)

一方で、暖突には明確な限界、つまりデメリットもあります。

それは、単体での保温能力はそれほど高くないということです。

この点を理解していないと、「暖突を買ったのに全然暖かくならない!」という誤解につながってしまいます。

暖突の弱点:室温に強く依存する
暖突は、ケージ内の空気を「強力にガンガン暖める」器具ではなく、「穏やかに底上げする」ためのものです。
ある検証データによれば、暖突による温度上昇は室温プラス7℃程度という報告もあります。
これは、もし冬場に暖房のない部屋の室温が15℃まで下がった場合、暖突をフル稼働させてもケージ内の温度は22℃程度にしかならない、という計算になります。
レオパの活動適温(25℃以上)には届きませんよね。
これが「暖突は効かない」とか「いらない」と言われる最大の原因かなと思います。

暖突が必要かどうかの判断基準

パネルヒーターと上部ヒーターを併用し、温度勾配が明確に整備された理想的なレオパ飼育環境。

ハチュラボイメージ

では、あなたの環境で暖突が必要かどうかは、何で決まるんでしょうか?

それはズバリ、部屋全体の温度(室温)を、保温器具なしでどれだけ維持できるかにかかっています。

レオパの飼育では、「暑い場所(ホットスポット)」と「涼しい場所(クールゾーン)」がケージ内に共存する「温度勾配」を作ることが、健康維持のために絶対に必要です。

レオパは自分で暑い場所と涼しい場所を行き来して、体温を調節する変温動物だからですね。

  • ホットスポット(局所的に暖かい場所)
    主に床に敷く「パネルヒーター(パネヒ)」で作り、表面温度を30〜32℃程度にします。
    レオパがお腹を温めて消化を促すための、非常に重要な場所です。
  • クールゾーン(涼しい場所)
    ケージ内で最も温度が低い場所で、23〜28℃程度が理想です。
    体が熱くなりすぎた時に避難し、体温を下げるための場所です。

問題になるのは、このクールゾーンやケージ全体の空気の温度です。

ホットスポットはパネルヒーターで作れますが、ケージの「空気」が冷たすぎると、レオパは健康を維持できません。

この空間温度が低くなりすぎる(目安として通年で23℃を下回る)環境なら、暖突のような上部ヒーターでケージ全体の空気を穏やかに暖めてあげる必要がある、ということです。

逆に言えば、エアコンなどで部屋全体の温度が常に23℃~25℃以上に保たれているのであれば、暖突が担う「空間保温」の役割はエアコンが代行してくれるため、不要になるケースもある、ということですね。

レオパ飼育で暖突の代わりは?

もし暖突を使わない、あるいは暖突ではパワー不足だと感じた場合、代わりになる保温方法はいくつか考えられます。

暖突の主な代替手段

  1. エアコン(部屋全体の管理)
    最も強力で安定した方法です。
    部屋ごとレオパの適温(例:25℃設定)にしてしまうので、ケージ内の空間温度を心配する必要がほぼなくなります。
    複数のケージを管理している場合は、個別にヒーターを設置するより効率的です。
  2. 高性能な上部ヒーター
    暖突よりも保温能力が高いとされる製品(後述する「ヒーティングトップ」など)に切り替える方法です。
    暖突の「役割」はそのままに、パワーだけをアップグレードするイメージですね。
  3. オイルヒーターやパネルヒーター(人間用)
    エアコンと同様に、部屋全体を穏やかに、空気を乾燥させすぎずに暖める器具も有効です。
    エアコンの風や乾燥が気になる場合には良い選択肢かもしれません。

パネルヒーターは暖突の代わりにならない

ここで絶対に間違えてはいけないのが、レオパ用のパネルヒーター(パネヒ)は、暖突の代わりにはならないという点です。

これは本当に重要です。

前述の通り、この2つは役割が根本的に違います。

  • パネルヒーター
    床を温める(接触熱)。
    レオパがお腹を温める(ベリーヒート)ため。
    空間を温める力はほぼゼロ
  • 暖突
    空気を温める(遠赤外線)。
    ケージ全体の温度を底上げするため。

暖突を外してパネルヒーターだけにする、というのは「空間の保温を一切やめる」という意味になってしまうので、室温管理が完璧でない限りは非常に危険です。

暖突がいらない=空間保温がいらない、ではなく、暖突の役割を「エアコン」などが担ってくれる、ということを忘れないでください。

暖突とヒーティングトップの比較

ハチュラボイメージ

最近、暖突の直接的なライバルとして、GEX社の「ヒーティングトップ」が非常に人気ですね。

私もとても注目している製品です。

どちらも光を出さない安全な上部ヒーターですが、温め方とパワーに大きな違いがあります。

比較項目 みどり商会 暖突 GEX ヒーティングトップ
加温方式 遠赤外線のみ 近赤外線 + 遠赤外線
特徴 穏やかに、じんわり温める よりパワフルに、素早く温める
Mサイズの消費電力(目安) 32W 40W
公式情報 (メーカーサイトに詳細な製品ページなし) (出典:GEX公式サイト 製品情報

最大の違いは、ヒーティングトップが「近赤外線」も放射する点です。

これにより、暖突よりも強力な保温能力を発揮するとされています。

実際、私の周りの飼育者さんの話やネット上のレビューを見ても、「室温が下がりやすい部屋では、暖突よりヒーティングトップの方がしっかり設定温度まで上がる」という声が多い印象です。

消費電力はヒーティングトップの方が少し高いですが、その分パワーがあります。

「暖突を使ってるけど、冬場はどうしても温度が上がりきらない…」という悩みを抱えている場合、暖突を「いらない」と外すのではなく、より強力なヒーティングトップに交換する、というのが賢明な判断かなと思います。

暖突なしで冬を越す注意点

もし「暖突なし」で冬を越すことを選択した場合、最も警戒すべきは室温の急激な低下です。特に日本家屋の冬は、私たちが思っている以上に冷え込みます。

夜間や明け方、暖房を切った部屋の温度は、簡単に10℃近くまで下がることもありますよね。

もしエアコン管理をせずに暖突も外してしまうと、ケージ内の温度はほぼ室温とイコールになります。

これはレオパにとって非常に危険な状態です。

低温環境の深刻な危険性
レオパは変温動物なので、外部の温度が低いと自身の体温も上げられず、代謝活動が極端に低下します。
特に、食べた餌を分解する消化酵素は、一定の温度(30℃前後)がないと活発に働けません
その結果、食べたものがお腹の中で腐ってしまう「消化不良」や、未消化物が腸を塞いでしまう「腸閉塞」といった、命に関わる深刻な病気を引き起こすんです。

暖突なしで冬を越すのであれば、「24時間エアコンを稼働させる」、あるいは「オイルヒーターなどで部屋全体の温度を絶対に最低ライン(夜間でも20℃~23℃程度、できれば25℃前後)以下にしない」という、徹底したマクロ環境の管理が前提になりますね。

レオパの保温と湿度の関係

ハチュラボイメージ

保温器具を考えるとき、絶対にセットで考えないといけないのが湿度の問題です。

温度と湿度はシーソーのような関係にあって、片方だけを管理してもうまくいきません。

実は、暖突やヒーティングトップ、そしてエアコンのように空間を温める(暖める)器具は、例外なく空気を乾燥させるという副作用があります。

温度が上がると、空気中に含むことができる水分量(飽和水蒸気量)が増えるため、相対湿度が下がってしまうんですね。

レオパにとって理想的な湿度は40%~60%程度とされていますが、冬場に暖房と暖突をガンガンに稼働させると、ケージ内がカラカラ(湿度30%以下とか)になってしまうことも珍しくありません。

湿度が低すぎると、レオパはうまく脱皮ができなくなります(脱皮不全)。

古い皮と新しい皮の間に十分な水分が行き渡らず、皮が体に張り付いてしまうんです。

特に指先や尻尾の先に残った皮は、成長と共に体を締め付け、血流を止めてしまい、最悪の場合は指が壊死して(腐って)落ちてしまいます

これは本当に怖いですよ…

「湿度の勾配」を作ろう
温度管理で「温度勾配」を作るのと同じように、湿度管理でも「湿度の勾配」を作ってあげることが本当に大切です。

暖突を使う場合でも使わない場合でも、必ず「ウェットシェルター(中に湿らせたミズゴケやキッチンペーパーを入れた隠れ家)」を設置してください。

これにより、ケージ全体は乾燥気味でも、レオパ自身が必要な時に高湿度の場所に避難して体を潤すことができます。

ハチュラボでもウェットシェルターの重要性については、「レオパが脱皮しない?原因と対処法、脱皮不全の見分け方」の記事で詳しく解説していますので、よければ参考にしてください。

「レオパに暖突はいらない」の条件

日本人がヒョウモントカゲモドキのテラリウムを設置中。暖突を含む加温器具やレイアウトアイテムを丁寧に準備している様子。飼育環境に必要な器具を見極めるシーン。

ハチュラボイメージ

ここまでの話をまとめると、「レオパに暖突はいらない」と判断できるのは、かなり限定的な条件が揃った場合だということが分かります。

具体的にどんな飼育環境ならOKなのか、逆に危険なのはどんなケースかを見ていきましょう。

エアコン管理なら暖突は不要か

これは、不要になる可能性が最も高いシナリオです。

先ほどから何度も触れていますが、エアコンやオイルヒーターなどで部屋全体の温度を、レオパのクールゾーンの適温である23℃~28℃(季節によりますが、最低でも23℃~25℃)に24時間365日安定して維持できる場合、暖突が担う「空間の保温」という役割はエアコンが完全に果たしてくれます。

この環境では、床のホットスポットを作るための「パネルヒーター」さえあれば、理想的な温度勾配が完成します。

暖突を追加すると、むしろケージ内が暑くなりすぎてしまう可能性すらありますね。

エアコン管理のメリットと注意点

メリット
・ケージごとの温度差がなくなり、非常に安定した環境を維持できる。
・複数のケージを管理している場合、個別にヒーターを設置・管理するより楽。
・夏場の高温対策(冷房)としても必須であり、通年で管理を一本化できる。

注意点
この方法を選ぶなら、エアコンによる極度の乾燥対策が必須です。
加湿器をガンガン焚いたり、ウェットシェルターの湿度をこまめにチェックしたり、霧吹きの頻度を増やすなどの手間は惜しめません。
もちろん、24時間稼働させることによる電気代のコストも考慮する必要がありますね。

パネルヒーターのみで飼育するリスク

ハチュラボイメージ

次に、「暖突なし、エアコンなし、パネルヒーターのみ」という飼育方法。

これは、個人的には最も推奨できない、危険な選択肢かなと思います。

この構成が成立するのは、おそらく日本の多くの地域では考えにくい、年間を通して室温が(夜間や冬場でも)23℃を下回らない、非常に温暖で安定した環境だけです。

例えば、沖縄や一部の温暖な地域の、断熱性の高いマンションなどでしょうか…。

日本の一般的な住宅で冬場にこの構成にすると、床はパネヒでアツアツ(30℃以上)なのに、ケージ内の空気はキンキンに冷たい(20℃以下、時には15℃も)という、レオパにとって非常に過酷で不自然な環境が出来上がってしまいます。

「床暖房だけの寒い部屋」を想像してください 私たち人間も、真冬に暖房をつけず、床暖房だけの上で生活しろと言われたら辛いですよね。

レオパはお腹を温めて消化しますが、常に冷たい空気を吸い込み続けることは、呼吸器系の疾患(風邪や肺炎など)のリスクを高める可能性があります。

また、寒さを避けるために暖かいパネヒの上から一切動かなくなり、結果的にケージの活動領域を狭めてしまうことにも繋がりかねません。

これではレオパのQOL(生活の質)が高いとは言えませんよね。

暖突なしで温度勾配を作る方法

結局のところ、暖突を使わずに、レオパにとって必須の「温度勾配」を安全に作る方法は、実質的にエアコン(またはオイルヒーターなど)による部屋全体の温度管理+パネルヒーターの組み合わせになります。

具体的な設定イメージ

この場合の理想的なセットアップは以下のようになります。

  1. エアコン(部屋全体)
    ケージ内の空間温度(クールゾーン)の最低ラインを担保する。
    冬場なら23℃~25℃設定で24時間稼働。これがケージ全体の基本温度になります。
  2. パネルヒーター(ケージ床下1/3~1/2)
    消化を促すウォームゾーン(ホットスポット)を作る。
    必ずサーモスタットに接続し、表面温度を30℃~32℃に厳密に管理する。

この2つの熱源を組み合わせることで、暖突がなくても、レオパが自分で体温を調節できる「暑い場所(パネヒの上)」と「涼しい場所(パネヒのない場所)」をケージ内に作ることができます。

もちろん、暖突の代わりに「ヒーティングトップ」を使う場合も、同じようにパネヒとの併用が基本になりますね。

不適切な保温が招く健康リスク

ハチュラボイメージ

温度管理の失敗は、レオパの健康に直結する深刻な問題を引き起こします。

これは「ちょっと元気がなくなる」とか「可哀想」というレベルの話ではありません。

獣医師の視点から見ると、不適切な温度管理は明確な「病気の原因」となります。

獣医師が警告する主な健康リスクは下記の通りです。

消化不良と便秘・腸閉塞

最も直接的で頻繁に見られるトラブルです。

温度が低いと消化酵素が働かず、食べた餌が胃や腸の中で適切に分解されません。

結果、便秘になったり、未消化物が腸を塞いでしまう「腸閉塞(イレウス)」を引き起こしたりします。

これは外科手術が必要になることもある、命に関わる重篤な状態です。

脱皮不全と二次感染症

前述の通り、不適切な温度管理(特に空間保温)は空気の乾燥を招き、脱皮不全の原因となります。

残った皮が指先を締め付けて壊死させるだけでなく、剥け残った皮の隙間で細菌が繁殖し、皮膚感染症(皮膚疾患)を引き起こすリスクも高まります。

代謝性骨疾患(MBD):間接的な関連

MBD(クル病)は、直接的にはカルシウムやビタミンD3の不足で起こる病気ですが、不適切な温度管理がその引き金になることが非常に多いです。

なぜなら、温度が低いとレオパは食欲を失うからです。

餌を食べなくなれば、当然ながらカルシウムやビタミンD3を摂取できません。

結果として骨が脆くなり、顎や手足が変形したり、簡単に骨折したりします。

活動性の低下と食欲不振

上記の特異的な疾患に至る前段階として、まず行動に変化が現れます。

シェルターからほとんど出てこなくなったり、餌への反応が鈍くなったりするのは、体温が低いために代謝活動を最低限に抑えようとする生体防御反応の一環です。

これは「環境が合っていません」というレオパからの最初の警告サインですね。

(出典:アニコム損保「ヒョウモントカゲモドキの飼い方完全ガイド!~健康チェック・病気編~」

獣医師が教える保温の重要性

専門家の視点(獣医師さんの解説情報)で共通して、口を酸っぱくして強調されているのは、安定した温度管理の重要性です。

日中と夜間の温度差が激しすぎたり、日によって温度がマチマチだったりするのは、レオパにとって大きなストレスになります。

その「安定」を実現するために、ヒーター本体以上に絶対に欠かせない機器が2つあります。

必須の管理機器「生命綱」は下記の通りです。

1. サーモスタット

全てのヒーター(暖突もパネヒもヒーティングトップも)に必ず接続する機器です。

センサーが感知した温度に基づいて、ヒーターの電源を自動的にON/OFFし、温度の上がりすぎ(火傷や熱中症)や下がりすぎを防ぎます。

これなしでヒーターを24時間稼働させるのは、ブレーキのない車を運転するようなもので、本当に危険です。絶対にケチってはいけない機材ですね。

2. 温度計(複数)

サーモスタットの設定ダイヤルや表示を過信してはいけません。

実際にレオパが生活している場所の温度を、独立した温度計で常に監視することが重要です。

ケージ内の温度勾配を正確に把握するため、最低でも「クールゾーンの床付近」と「ウォームゾーンの床付近」の2ヶ所にデジタル温度計を設置してください。

理想を言えば、非接触式の赤外線温度計(温度ガン)を一つ持っておくと、ホットスポットの「表面温度」をピンポイントで測定できるので、より厳密な管理ができておすすめですよ。

季節の変わり目(特に春先や秋口)は、昼夜の寒暖差で室温が大きく変動します。

こまめに温度計をチェックして、サーモスタットの設定を微調整してあげる必要がありますね。

結論:レオパに暖突はいらない?

十分な知識と判断のもとで、ヒーター環境を確認しながらレオパを飼育している日本人の様子。

ハチュラボイメージ

いろいろと長く見てきましたが、「レオパに暖突はいらない」という問いの答えは、「飼育環境による」というのが、やはり結論になります。

もっと言えば、「24時間エアコン管理で部屋全体の温度をレオパの適温(23℃~28℃)に完璧に保てる環境なら、暖突はいらない(ただし消化を助けるパネルヒーターは必須)」というのが、より正確な答えかなと私は思います。

逆に言えば、それ以外の環境(例:夜間だけエアコンを切る、エアコンのない部屋で飼う、冬場に室温が20℃を下回る)では、暖突やヒーティングトップのような空間保温器具は、レオパの健康を守るために必須のアイテムと言えるでしょう。

ハチュラボ運営者 ゆうからのアドバイス
もしあなたがこれから初めてレオパをお迎えするなら、個人的には「パネルヒーター + 暖突(またはヒーティングトップ)」の両方を最初から揃え、それぞれを個別のサーモスタットで管理する方法を強くおすすめします。

この「パネヒで床を、暖突で空間を」という二段構えの保温が、日本の多くの家庭環境において、最も安全かつ安定して理想的な「温度勾配」を作りやすい、実績のある王道の構成だからです。

飼育に慣れてきて、「うちの環境なら、この季節は暖突の電源を切っても大丈夫だな」とか「エアコン管理を徹底できるな」と自信がついてから、暖突を外すかどうかを検討しても、決して遅くはないと思いますよ。

大切なのは、暖突を使うか使わないか、という議論そのものではなく、あなたのレオパにとって必要な温度環境を、365日24時間、確実に提供し続けてあげることです。

今回の情報が、あなたのレオパ飼育の環境づくりにとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

※この記事で紹介した温度や湿度の数値は、あくまで一般的な目安です。個体の年齢や健康状態、お住まいの地域の気候やケージの材質によっても最適な設定は異なります。(ケージの選び方によっても保温効率は変わってきますよ!) 

 

ゆう

爬虫類飼育歴15年以上。レオパ、フトアゴ、ボールパイソンなど、乾燥系から多湿系まで、多様な生体の飼育・繁殖を経験。この15年は、単なる時間の経過ではなく、絶え間ない試行錯誤と学びの連続でした。
国内外の専門書や学術論文を読み解き、複数の専門医やブリーダーの見解を比較・検証した上で、本当に信頼できると確信した情報のみを発信することを信条としています。長年の実践経験と、徹底した情報収集に基づいた、信頼性の高い情報をお届けします。

ゆうをフォローする
トカゲ類
シェアする
タイトルとURLをコピーしました